いざ、信級へ パート①

「病み上がりのこんな体で、
大事な方をお乗せして
出かけていいのかしら。
まして初めての場所だし・・・」
という不安を抱えながらも、
やってしまうのが私なんですよねぇ。
石橋を叩いて渡るなんて、
そもそも橋がないところを渡ろうとするタイプ。
なんでこんなことになったのか、
いいえ、こどもの頃からだった気がするので、
これは私の責任ではなく、
あはは、親の責任にしちゃえ。
それに、63歳ですよ、
何さ、今更直したら、別人になっちゃうし・・・
よく人生後悔することだらけなんだから、
同じ後悔するなら、
やらずに後悔するよりやって
後悔しろとか言われますが、
それは、私みたいな人のいい訳ですね。

ということで、入念な下準備をし、
って、望月から行き方のレクチャーを受け、
ナビをセットしてもらっただけですが、
とにかく、いざ、信級へ。

これは信級小学校跡。
映画のセットにぴったりですよ。
映画関係者の皆さん、いかが?
信州大学工学部建築学科の方々が測量されてました。

実は、ここにたどり着くまでが
アドベンチャーだったのです。
ナビが、最初から、私がよく知っている道
ではない方向を案内するので、
迷う前から私とナビの間には信頼関係ゼロでした。
その上、不安に思って望月に電話をかけると、
勘違いして違う道を教えてくれて、
この信級の小学校にたどり着く以前に、
「何故、ここに道があって、車の幅ギリギリの道、
四つん這いにならないと耕せないような畑で、
昔の人は住もうと思ったの。
何か絶対、他人には話せない事情があるよね」
みたいな山奥に迷い込んで
「命に気をつけて」って、たまたま草刈りをしていた
村の人に言われたのでした。
写真どころではなかったのです!
いやぁ、もしかしたら、
あの山の中で人間だと思って話をしましたが、
私達、違う世界に入っていたのかも・・・
長野、ミステリアス!

小学校の前で、
脱輪していた信州大学の学生さんたちを横目に、
やっとの思いで、目的地の
のぶしなカンパニー到着!

緊張のドライブの連続で、
お腹が空いていたのも忘れていましたが、
たどり着いたら「シカシチュー」が
待っていてくれました。

この大鍋にどーんって、感じがいかにも、ですねぇ。

私達が、持ち込んだパンとシカシチューを食べて、
キャハハ、アハハと笑い転げていた目の前で、
若者がなんとも心もとない手つきで、
メガネ石を設置してました。
手伝いたくなる気持ちを抑えて・・・

ああ、おいしかった。
このところ、クマ、シカ、イノシシと、
毎週ジビエ。

カンパニー社長は、「今日はさぁ、
ちょっとは片付けておこうって思ってたんだけどぉ、
いつもこんな感じだけど、今日はまた、
信大は測量に来てくれてるし、
ストーブもらって、エントツ作業で、
ガチャガチャで」と、
シチューを食べながらも多動性人間の真髄を
鮮やかに見せてくれてました。

シチューを食べていたら、村のじいちゃんが、
キノコを見せてくれて。
まだ、ここはキノコの季節なのね。
信級は雪も30センチくらいだそうです。
ホンシメジ、クリタケ、なめこ!
いやいやいや、素晴らしいラインナップ。