ノスタルジックパイ

明るくなってきて、外の温度計を見るとマイナス3度。
今日は暖かくなりそう。

今日は冬至の日のかぼちゃの続きです。
これは、もう40年ほど前の雑誌、セゾンドノンノの切り抜き。
ノンノなんて懐かしいというか、アンノン族なんていわれたなぁ。
白馬の「ベルプレ」というペンション
(胡さんという方で、あの頃けっこう有名でしたね)のオーナーが
お菓子を作るという特集でした。
あの頃ペンションは大流行で、うちにだって雑誌の取材が来たくらいでした。
私のお菓子作りはこの雑誌の切り抜きが、きっかけだったかも。
もう劣化してボロボロですが、このレシピは今も現役。

まずへ練り込みパイを作ります。
お菓子作りには無塩バターを使いますが、ここでは有塩バターです。
というのは、微妙な塩加減はできませんが、
有塩バターなので塩は加えなくてできて簡単。
今回は、全粒薄力粉も混ぜましたが、薄力粉と強力粉半分ずつの粉に、
小麦粉の半分の量の水と小麦粉全量のよく冷えて角切りにしたバターを加えます。
コツとしては、全てをよく冷やしながら作業すること。
パイは季節、気温や粉の質や湿度で変わりますので、水加減は季節で多少変わります。

冷暖房のない我が家の台所の場合、
寒い寒い冬の台所は、パイづくりに最適。
折込パイも作りましたが、今はこの折込練り込みミックスみたいなやり方です。
お菓子作りも慣れです、とにかく数を作ればある程度上達します。
そうそう、少しお酢を入れると時間が経っても
パリッとするというレシピもありましたね。
パイづくりはシンプルなだけにハマります。
皆さん、ぜひ自分のパイを作ってみてください。
ただしカロリーには、お気をつけて。


前にも書いた気がしますが、卵白は使いみちがない時は冷凍保存がおすすめ。
冷凍して冷えている卵白は泡立てやすいです。
半解凍から泡立てても、しっかり泡立てられます。
今回は4個分の卵白を冷凍庫整理のために一気に泡立てました。
パイに使うのはこの4分の1だけ。



出来上がりはこんな感じ。
パイというか、パイの中にカボチャババロアが入ってるというお味。
パイとババロアの間にはあんずジャムを塗って、
少しでもパイがパリッと保てるような工夫もあります。
あんずジャムの酸味も甘いババロアと合う気もします。

そして、残った卵白は、このまた完全にバラバラになってしまったブールミッシュという
お菓子屋さんの吉田菊次郎さんお菓子の本から、ロッシュ・オー・ザマンドに。
砂糖を加えて、また少し泡立てて。

アーモンドスライスの代わりに、真田の直売所で買ったくるみを煎って、
固く泡立てたメレンゲに混ぜます。

そして、50度くらいで乾燥させて出来上がり。

20代の頃、毎日夜中もケーキを作っていた時がありました。
ケーキ屋さんになろうと本気で考えてた時もありましたねぇ。
失敗すると納得できなくて、難しいことが出来るようになると嬉しくて、
そのうち、育児で十分な運動もせず、甘いもの食べて、どんどん太っていきました・・・
ある日、ふと「仕事にして毎日ケーキを作り続けられるのか」という疑問がわき、
「ご飯は毎日食べても、ケーキは無理」と気づき、ケーキ屋さんは断念。
ああ、ずっと私は中途半端。
古いレシピ、道具でお菓子を作るたびに、若い頃を思い出します。